はじめての出荷データ分析!スタートアップでも簡単にできる3つの数字の見方
「出荷データをどう活用すればいいのかわからない」
「データ分析は難しそうで後回しにしている」
──そんな悩みを抱えるEC・物流ご担当者は少なくありません。
物流改善の第一歩は、難しい統計やツールではなく、
シンプルな数字を“知る”ことから始まります。
日々の出荷データの中には、「売れている商品の傾向」や「業務の無駄」など、
現場の課題を見える化できるヒントがしっかり隠れています。
この記事では、スタートアップでもすぐに活用できる次の方法を
以下のポイントを踏まえて、分かりやすく解説していきます。
✅ 物流の現状把握に必須の3つの数字
✅ それぞれの数字が示す意味と着目ポイント
✅ 具体的な改善アクションへの繋げ方
数字が苦手でも大丈夫。
「まずはここを見る」という道しるべとして、
明日からの出荷に活かせるヒントをお届けします。
【1】 “出荷件数” 変動の理由を知り、先手を打つ

まずは基本中の基本、月間や週間の「出荷件数」です。
🔍 季節変動やキャンペーン時期と照らし合わせる
🔍 急増や急減があればその背景を深掘りする
ただ件数を見るだけでなく、理由を探ることが重要です。
🔹 夏場のセールで注文が1.5倍に増えた
🔹 新商品の発売で一時的に出荷が集中した
🔹 物流トラブルやシステム不具合で出荷数が落ち込んだ
こういった理由を把握すれば、
✅ 作業スタッフのシフト調整
✅ 資材の発注量の適正化
✅ 物流業者との連携強化
など、先手を打った対応が可能になります。
【2】 “ミス・返品率” 何が起きているか見える化する

次に注目すべきは、「出荷ミスや返品の割合」
この数字は顧客満足度に直結し、物流オペレーションの“健康状態”を表します。
🔹 商品の誤発送
🔹 梱包不備による破損・汚損
🔹 出荷遅延や欠品対応
細かく分析し、それぞれの原因を切り分けることが重要です。
✅ ミスが発生しやすい工程の洗い出し
✅ マニュアルやチェックリストの整備
✅ 作業スタッフへの教育・フォローアップ
改善のためには、再発防止策を徹底する必要があります。
スタートアップの段階からこうした数字を“見える化”し、
問題を早期に検知する仕組みを作ることが、
成長スピードを支える物流の基盤づくりにつながります。
【3】 “1件あたりの出荷時間” 効率アップの具体策を見つける
最後に注目したいのは、「1件あたりの出荷にかかる平均時間」
この数字は、作業効率やオペレーションの最適化に直結します。
🔹 梱包手順が複雑すぎる
🔹 資材が使いにくい
🔹 作業動線が悪い
🔹 スタッフの熟練度にばらつきがある
もし1件あたりの時間が長い場合は、これらの課題が考えられます。
✅ 作業工程の見直しと標準化
✅ 資材や梱包方法の簡素化・共通化
✅ スタッフの教育・OJTの強化
✅ 自動化やツール導入の検討(ラベルプリンター、ピッキング機器など)
改善に向けては、こうした対策が効果的です。
また、時間測定は実際の作業現場で定期的に行い、
変化をモニタリングすると良いでしょう。
【4】出荷データを活かすためのポイント
📌 データは“量”だけでなく“質”も意識する
出荷件数が増えてもミス率が上がっていなければ、良好な運用と言えます。
📌 データ収集はできるだけ自動化を
システム連携やExcelのテンプレート活用など、作業負担を軽減しつつ正確に集計しましょう。
📌 定期的に振り返りミーティングを設ける
数字をもとに現場スタッフと改善策を共有すると、現場感覚のフィードバックも得られます。
【5】 まとめ

データ分析は難しいイメージがありますが、
次の3点を踏まえると、とても簡単に取り組むことができます。
🔵 出荷件数の変動を知る
🔵 ミスや返品の原因を明らかにする
🔵 作業効率の改善点を探る
この3つの数字から取り組むことで、無理なく物流の改善サイクルを回せます。
スタートアップでも実践しやすい簡単な分析ですが、
成長に合わせて精度を高め、業務の質向上に役立てていきましょう。