「うちの物流はまだ自社でなんとか回っているけれど、そろそろ手が回らなくなってきたかも」
そんなモヤモヤを感じていませんか?

スタートアップや成長期のEC事業者にとって、
物流は「できるだけ自社でコントロールしたい」一方で、
作業量やミスの増加、スタッフの疲弊がじわじわとプレッシャーになりがちです。

今回は「物流は委託すべき?自社でやるべき?」という悩みに答え、
判断のポイントや切り替えのタイミング、委託の始め方まで、わかりやすく解説します。

【1】「自社発送」と「物流代行」の違い


物流を自社で行う場合は、スタッフが梱包から発送まで手作業で行い、
必要な資材や倉庫スペースも自分たちで確保します。

一方、物流代行とは専門業者に外注すること。
業者は倉庫や作業スタッフ、梱包資材を用意し、
注文データを受けて出荷まで一括で対応します。

ここでよくある誤解が「自社の方が安いから大丈夫」というもの。

物流業務を自社で行うことにより、

🔵 人件費や残業代が増えている
🔵 作業ミスによる返品や再発送の手間が膨らんでいる
🔵 スタッフの負担増で離職リスクが高まっている

こういった目に見えないコストも大きく、
“隠れた負担”がかかっていることも少なくありません。

【2】物流委託を検討する“わかりやすいサイン”


それでは、どんなタイミングで委託を考えればよいか。
目安となる兆候をまとめました。

🔵 月間の出荷数が50件を超えた
🔵 商品の種類が10種類以上に増え、梱包が複雑に
🔵 出荷ミスや問い合わせが増えて、対応に追われている
🔵 担当者が発送業務で忙殺され、本来の仕事ができない

こうしたサインが出たら、
「もう自社だけで対応し続けるのは限界かも」と考えるべき時です。

【3】まずは段階的委託から


「物流を全部任せてしまうのは、ちょっと不安…」
そんな声もよくお聞きします。

スタートアップや小規模事業では、初めからすべてを外注するより、
まずは負担の大きい部分だけを切り出して委託する“段階的委託”がおすすめです。

🔵 繁忙期だけスポット的に依頼する
🔵 複数ブランドの内まずは1ブランドから委託する
🔵 特定商品やカテゴリーだけを委託する

こうした部分委託なら、コスト面や運用面での負担を抑えつつ、
委託の効果や業者との相性を確かめることができます。

また、段階的に外注範囲を広げていくことで、こんなメリットも。

✅ 自社の物流フローを見直す時間がとれる
✅ 社内スタッフも徐々に新しい仕組みに慣れていける
✅ 万が一のトラブルも限定的な範囲で済む

「いきなり全部委託しなければいけない」という決まりはありません。
不安や疑問は、小さな一歩から解消していきましょう。

安心して外注範囲を広げていけるよう、サポート体制のある業者を選ぶのも大切です。

【4】 まとめ


物流は「自社でやるかどうか」より「自社でやる価値があるか」を考える必要があります。

物流業務を社内に抱えるのは、管理面やコスト面でメリットがある反面、
“見えない負担”も多いのが現実です。

✅ 出荷作業が業務の重荷になっていないか?
✅ スタッフが疲弊して離職リスクがないか?
✅ 発送ミスやクレーム対応で時間を奪われていないか?

もしこれらに心当たりがあれば、物流代行の活用を真剣に検討するタイミングです。

物流のことはつい後回しにしがちですが、
ビジネスの成長に直結する重要な要素です。

「どこまで任せるか、いつ切り替えるか」を明確にし、
最適な物流体制をつくっていきましょう。