ECショップの運営において、物流業務の外部委託は非常に有効な手段ですが、
どの代行業者に委託するかは重要な選択です。

信頼できる物流パートナーを選ぶことは、配送のスムーズさや顧客満足度に直結します。
今回は、物流業務を外部委託する際に考慮すべき選定ポイントをいくつか挙げてみましょう。

【1】サービスの柔軟性と対応力


物流業務には、シーズンや販売戦略に応じて急激に業務量が増える場合があります。
このような場合に備えて、外部業者の柔軟性と対応力を確認しておくことが重要です。

繁忙期(年末商戦や大型セール時)に発生する業務の急増や、
急な商品の追加発注に対応できる業者を選ぶ必要があります。
繁忙期には出荷作業が増えるため、どのようにリソースを調整しているのかもポイントです。

✅ ピークシーズンへの対応
繁忙期やセール時などのピーク時に、業者がどれだけ柔軟に対応できるかを確認します。

✅ 臨時対応
予想外の急な需要に対して、どれだけ迅速に対応できるか。
新商品の発売や一時的な大規模キャンペーンの実施時に、スムーズに対応できるかをチェックします。

例:➡ Amazonプライムデーや楽天スーパーセール対応
大規模なセールイベントでは、注文数が急増します。
このような時に、適切にリソースを配分し、迅速かつ正確な出荷ができる業者が理想的です。

【2】提供されるシステムと技術力


物流業者が提供するシステムや技術力も非常に重要な要素です。
在庫管理システム(WMS)がしっかりと整備されていないと、
在庫状況の把握や出荷指示が遅れる可能性があります。

また、ECモールとシステムがスムーズに連携することも大切です。
ECモールは、売上データや在庫情報を連携して反映させる必要があるため、
業者がこれに対応できるかどうかを確認しておきましょう。

✅ 在庫管理システム
在庫管理や連携が簡単に行えるか、過剰在庫や欠品を防ぐシステムが整備されているか。

✅ システム連携能力
リピスト、shopify、BASEなど、自社が展開しているモールやECサイトとシステム連携が可能か。

例:➡ システムの自動化と効率化
物流システムによっては、注文受付から出荷指示までが完全に自動化されているところもあります。
このようなシステムは、人的ミスを減らし、より効率的に出荷業務を進めることができます。
また、モールのAPIと連携することで、在庫の同期や配送状況の追跡を簡単に行えるようになります。

【3】料金体系とコストパフォーマンス


物流業者の料金体系は、各社で異なります。

料金が高すぎる場合は経営に大きな負担となり、
あまりにも安価な場合、サービスの質が低くなる可能性もあります。
したがって、コストパフォーマンスをしっかりと確認することが重要です。

料金は、月額固定費と出荷数に応じた変動費など、複数の要素から構成されることが一般的です。
自社の出荷量に合わせて、最適なプランを選ぶ必要があります。

✅ 料金体系の透明性
追加費用が発生しないか、料金が明確に提示されているか。

✅ 変動費と固定費のバランス
出荷量が少ない時期にも安定した料金体系が提供されているか。

例:➡ 料金プランの比較
出荷数が少ない時期に料金が高額になるような業者ではなく、
出荷数に応じて料金が変動する柔軟な料金プランを提供する業者を選ぶことが賢明です。

【4】顧客対応力とサポート体制


外部業者と密に連携するためには、顧客対応力やサポート体制がしっかりしていることが重要です。
万が一、出荷の遅延やトラブルが発生した場合、迅速かつ丁寧に対応してくれる業者が理想的です。

✅ サポートの応答時間
トラブル発生時の対応スピードや、サポートの質。

✅ 担当者の対応力
担当者がしっかりとした知識を持っているか、問題解決に向けた対応が迅速か。

例:➡ 急なトラブル時の対応
急な誤配送や欠品などのトラブルが発生した際に、
迅速に問題解決を図れるサポート体制が整っていることが、ショップ運営において非常に重要です。

【5】まとめ


物流業務を外部委託する際の業者選定は、ショップ運営において非常に重要な決断です。
信頼性、柔軟性、技術力、コストパフォーマンス、サポート体制などを総合的に考慮し、
自社に最適な物流業者を選ぶことが、効率的な運営と顧客満足度向上に繋がります。

ECでの競争が激化する中で、信頼できる物流業者をパートナーに選ぶことが成功のカギとなるでしょう。